令和6年度全国高等学校総合体育大会柔道競技大会(インターハイ)が大分県はレゾナック武道スポーツセンターにおいて執り行われました。
本校からは女子個人戦48kg級に中山陽和選手(つくば市立豊里中学校出身)が出場し、
2回戦敗退という結果となりました。
【対戦を控え、集中する中山選手】 【優勝した選手と互角に渡り合う中山選手(写真右)】
【戦評】
初戦は現東北チャンピオンとの戦いとなった。初戦から厳しい組み合わせとなった今大会。気持ちを切り替えて、一戦一戦大切に試合をこなしていった。試合の序盤は動きの固さが見られ、思ったような動きができなかった。組手も相手に押され気味で入り、何とか凌ぐ展開となる。少しずつ自分らしさが出て、組手を取れるようになってきたが、思った以上に前に出すぎてしまい、奥襟をとったところに相手選手の一本背負投げが決まり、『技有り』のポイントを奪われてしまう。しかしながら、経験を積んできた中山選手はここから立て直していく。相手もポイントを守ろうと必死に組手で対応するも、中山選手は少し不十分な形から有利な形へと組手を作っていく。相手がさらに攻勢に出ようとし、クロスグリップにて組んできたところ、このチャンスを逃すまいと中山選手は技を繰り出す。大外刈りを繰り出し、相手が耐えてきたところを狙いすまし さらに押し込んでの小外掛けを掛ければ見事な『一本』。素晴らしい一本勝ちで逆転勝利を手にする。
2回戦は春の全国大会で準優勝の選手。そして今大会優勝した選手である。寝技のスキルが非常に高い選手だ。対策を練って挑んだこの戦い。立技に持ち込めば勝機はあるとこちらは立勝負を選択。しかし、相手は徹底して寝技勝負にくる。このような展開で試合は進む。開始早々寝技のチャンス場面を作られてしまう。対策が功を奏し抑え込まれるも7秒にて脱出。その後、立勝負にて攻勢に出る。相手選手を投げれば相手は体側から着地。『技あり』のスコアが入ったと思ったが、審判のジャッジはノースコア。その後も相手の寝技の猛攻が続く。また抑え込まれると相手の技を決められないように先に回り、こちらも9秒にて逃げる。対策の通り、しっかりと寝技を防ぐ。さらに立技から攻めるもこちらから寝技のチャンスを与えてしまう。しかし、ここも素早く立ち上がり寝技を凌ぐ。ラスト50秒のところで渾身の背負い投げを繰り出すも、相手選手に耐えられてしまう。この思い切り投げにいった隙を相手選手は逃さず。再三繰り出していたローリング(寝技の返し方の名前)にとうとうハマってしまう。粘りに粘ったが2分39秒。縦四方固めによる一本勝ちで敗退する。
その後、この選手は得意の寝技で全ての対戦相手を次々と抑え込み、見事全国優勝を果たしました。
※以下その試合時間となります。
〇2回戦(対中山)2分39秒 〇3回戦 1分1秒 〇準々決勝戦 2分17秒 〇準決勝戦 1分6秒 〇決勝戦 52秒
この結果からみても中山選手は本当によく頑張りました。
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【試合が終わり、やり切った表情の中山選手】
高校生活最後の個人戦が終わりました。本人は全国大会のプレッシャーの中、本当によく頑張りました。試合後も悔しさは残るも、やってきたことを全部出せたとスッキリした表情で話してくれました。本当にお疲れさまでした。
また、今大会に出場するまでに保護者の方々やOB、OGの方々、また沢山の稽古をつけてくださった方々、沢山の応援をしてくださった方々がおられます。この場を借りて、御礼申し上げます。
皆様のおかげで素晴らしい経験をすることができました。本当にありがとうございました。今後とも変わらずのご支援、ご声援をよろしくお願い致します。
気持ちを切り替えて、次は8月18日(日)にある国民スポーツ大会関東ブロック大会での活躍を期待します!